関西バッテリーだよりDENCHY – イベントレポート~もっと身近にもっと魅力的に~(1)- こども霞が関見学デー・CEATEC2024
こんにちは。近畿経済産業局 次世代産業・情報政策課です。
これまで主にバッテリー人材プログラムについて紹介してきた関西バッテリーだよりDENCHY。バッテリー人材の育成を目指すには、バッテリーの認知度を高める取組も大切です。
今回は、バッテリー業界団体が実施している、バッテリーの魅力をより一般の方にもわかりやすく伝える取組をご紹介します。
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こども霞が関見学デー
まずご紹介するのは、毎年8月、霞が関の各省庁が連携して実施している「こども霞が関見学デー」。
今年8月、(一社)電池工業会(BAJ)は初めてこのイベントに出展し、小学生をメインの対象とした「電池エネルギー体験教室」を開催しました。
朝から続々とブースに集まったこどもたち。机の上に並べられたバナナやフランスパンを見て何が起こるのか興味津々です。
講師の説明に従い、まずは2つのバナナにそれぞれ銅片、亜鉛片を1枚刺し、それらと電子オルゴールを直列で繋ぎます。すると、オルゴールが元気よく鳴りました!
続いてバナナの代わりにフランスパンを同様に繋ぎますが、今度は音がほとんど聞こえてきません。しかし、そこへ市販のスポーツ飲料を注ぐと、バナナの時と同じくらい元気よく音が鳴るようになりました。こどもたちからは「不思議!」との声が響き、笑顔がこぼれます。
「小学生が原理を理解するのは難しいかもしれませんが、まずはバッテリーって面白い!と感じてもらえたら嬉しいです」とBAJの髙田さんは語ります。
バッテリーの実験以外にも(一社)JBRCによるクイズコーナー等、バッテリーを楽しみながら学べるブースでは、2日間で合計300名以上の小学生が実験に参加し、大盛況のうちに幕を閉じました。
CEATEC2024
続いて紹介するのは、10月に(一社)電池サプライチェーン協議会(BASC)が出展した「CEATEC 2024」です。
「動かせ。未来を。」をテーマに、バッテリーにかかるサプライチェーンの裾野の広さとバッテリーに関わる多様な仕事を紹介することを目的として設計されたブース。
中央では、バッテリーの原材料調達から製造、リサイクルまでの流れを模した円形状の展示が参加者を迎えます。
「本物に触れ、明確なイメージを持っていただけるよう、実物にこだわりました」と語るBASCの鈴木さん。原材料となる鉱物のきらめきや、バッテリーの大きさ、重厚感をひしひしと感じられるブースでは、担当者の丁寧な解説を受けることが可能で、それぞれの工程の難しさやリサイクルの重要性等について、理解を深めることができます。
また、中央を囲むように配置されたパネルでサプライチェーン上の様々な企業のバッテリー関連事業を動画で見ることができるほか、製造装置の設計に使われるVR体験も可能で、バッテリー業界で働くことのイメージがつかめます。
開催3日目には、製造業系YouTuberものづくり太郎氏による講演や、BASC会長と経済産業省商務情報政策局長の対談がブース内で開催され、国内バッテリー産業の今後の成長に向けた企業の取組や国の支援の方向性等について、白熱した議論が展開されました。
バッテリー関連イベントに足を運んでみませんか?
今回ご紹介した2つのイベントに限らず、様々なバッテリーを身近に魅力に感じることができるイベントが今後も目白押しです。
BAJでは、冒頭ご紹介したようなバッテリーの実験教室に加え、乾電池を作る実験等、こども向けの様々なイベントを全国で展開しています。
BASCでは、11月に京都で開催される電池討論会において、同会場内でバッテリー産業に特化した就活フェア「Battery Job Fair」を開催予定です。
編集後記
一般の目に触れる機会が少ないバッテリーの魅力を存分に伝えたい、という思いで始めた本誌DENCHYですが、こうしたバッテリーの魅力を体感していただけるイベントをご紹介をしたいというのもDENCHYを始めた目的のひとつでした。
近畿経済産業局においても、高校・高専の先生方向けのバッテリー教育プログラムに関する説明会や本誌DENCHY等を通して、引き続きバッテリーの魅力を発信してまいりますので、今後もお見逃しなく!
関西バッテリーだより-DENCHY-とは
GX・DX等の実現にかかせない様々なイノベーションを支える基盤として、長期的な成長が見込まれるバッテリー(蓄電池)産業。
経済産業省は2022年8月に「蓄電池産業戦略」をとりまとめ、2030年までに国内150GWh(年間)のバッテリー製造能力を確保する等の目標を打ち出し、バッテリー関連企業が集積している関西エリアで「関西蓄電池人材育成等コンソーシアム」を立ち上げました。
これから益々の盛り上がりが期待されるバッテリー産業ですが、基盤産業であるからこそ、一般の目に触れる機会が少なく、その魅力が十分に認知されていないと考えています。
そこで近畿経済産業局では、未来を担う若い世代を含め、多くの方にバッテリーの魅力を“やわらかく”お伝えしたいという想いから「関西バッテリーだより - DENCHY -」をスタートしました。
今後も、様々なゲストへのインタビュー記事も順次お届けしますので、ぜひご覧ください!