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自社にないスキルを求めて外部のIT人材を活用し、社内DXを推進!(近江ユニキャリア販売株式会社)

独自の物流ノウハウと充実のサービス内容で、顧客の「頼れるパートナー」として建設機器やフォークリフトの販売・レンタルなどを行う近江ユニキャリア販売株式会社

今回は社内DX推進における新システム導入のために、副業・兼業人材を活用されたお話を児島社長に伺いました。

近江ユニキャリア販売株式会社
設立 2014年2月
資本金 6,000万円
従業員数 65名
業種 卸売業、小売業
所在地 滋賀県近江八幡市上田町84-7
#DX #ITスキル向上 #副業人材 #兼業人材 #外部人材 #身近な事例から学ぶ副業兼業人材活用 #地域未来牽引企業


近江ユニキャリア販売株式会社の副業・兼業人材活用について

-副業・兼業人材を活用したきっかけについて教えてください。 

2021年に社内システムのIT化を図り、DX推進を目指しました。具体的には、財務や顧客管理まで一貫した新基盤システムを構築しようと考えていました。

ただ、システムの展示会を訪問しても、どれが自社に合うのかよく分からず、悩んでいました。そもそも、システム構築のためにはITスキルを持った人材が必要でしたが、当時そのようなIT人材は社内にはおらず、DXの推進に限界を感じていました。

そこで、滋賀プロフェッショナル人材戦略拠点に相談したところ、「必要なスキルを持った人材が社内にいないならば、社外の人材を活用すればよい」と副業・兼業人材活用の事例を紹介してもらいました。目から鱗が落ちるとはまさにこのことで、ぜひ活用したいと思いました。

-どのような人材を求めていましたか?

求めていた人材としては、バックオフィス業務に詳しく、自動化、効率化等の業務に知見のある方です。

依頼内容がITシステムの導入ということもあり、専門的なスキルやこれまでの経験を重視して人材を募集しました。滋賀プロフェッショナル人材戦略拠点の方が相談に乗ってくれたので、求人像もスムーズに決めることができました。

募集開始後、即日で10名程度の応募があり、申込数が想定よりも多く驚きましたが、多数の応募の中から、求めていたスキルを持つNさんと出会うことができました。

実は、支援機関に相談してから契約までたった3日というスピード感で決まったのです。どうしても欲しかった人材とこれほどまで手軽に出会うことができるのも、副業・兼業人材活用の強みだと感じました。

-どのようにプロジェクトを進めていきましたか?

Nさんとは月に2,3回程度、会議を開催し、自社の課題やどのようなIT化を目指していきたいのかというイメージをしっかりと共有することで、最適なシステムの提案を行ってくれました。

また、ベンダーとのやりとりもNさんが担ってくれました。システムの活用方法についても、社員にアドバイスしてくれたため、新しいシステムを導入することができました。

打ち合わせの様子

-副業・兼業人材活用にあたり、工夫したことや心がけていたことがあれば教えてください。

最初の1、2か月はNさんを紹介してくれた人材会社の方が一緒に会議に参加してくれました。副業人材の活用は初めてだったので、プロの方が伴走してくれることは心強かったです。

また、今回、なぜ副業人材を活用するのか、どのような業務を依頼しているのかを事前に社員にきちんと共有していました。社員もNさんの役割を理解し、同じ目的意識をもってもらったことで、社員からも積極的に質問できる環境づくりができたのではないかと思います。

-実際に副業・兼業人材を活用されて、変化や成果はありましたか?

今回、IT人材を活用することにより、自信をもって変化していけるようになりました。新システムの必要性は、前から感じていましたが、どのように取り組めば良いの分からず、はじめの一歩が踏み出せずにいました。そこで、外部の方を活用し、舵取りのチェックをしてもらうことで、正しい方向性に進んでいけるという安心感が生まれました。

また、いろいろなITの知識を得ることもできました。社員との関係性も良好で、システムの使い方の指導を通して社員のITスキルアップに繋がっていると感じます。

現在もシステム改修や新機能の導入を進めていますが、今後、さらなる働きやすさの改善や生産性向上に繋がることを期待しています。

-最後に、副業・兼業人材を活用した感想をお聞かせください。

はじめは、軽くアドバイスをもらおうという感覚で始めたため、ここまで継続して活用するのは予想外でした。
自分たちだけでは思いつかないような提案をたくさんしていただけるので、活用して良かったです。

一方で、副業人材の活用が上手くいくためには、社内の受入体制の整備や、人材との相性も重要だと思います。

上手く活用できれば、とても会社のためになる魅力的な制度ですので、ぜひ多くの企業に活用してほしいです。

フォークリフト

副業・兼業人材の声
社内DX推進にお困りだったので、得意分野を存分に提供したく、ご一緒にお仕事をさせていただきました。
「目的」「目標」「手段」をしっかり整理するマインドセットから取り組むことで、組織として的確な課題解決を進めることができています。
新しい取組に対して、抵抗どころか楽しんで協力してくださる方ばかり。このような前向きな組織は間違いなく成長を続けるので、私自身も素晴らしい刺激を日々いただいています。
(Nさん/IT企業勤務)


KIZASHI[関西おもしろ企業事例集 - 企業訪問から見える新たな兆 (きざし)]

経済産業省近畿経済産業局は、近畿2府5県(福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)における経済産業省を代表する機関であり、経済産業施策の総合的な窓口機関です。年間 1,000 件以上にも及ぶ企業訪問を通じて、未来に向けて躍動する関西企業を発掘し、そんな企業の挑戦を、より良い未来を見据えた変化への「兆し」と捉え、「KIZASHI[関西おもしろ企業事例集 - 企業訪問から見える新たな兆 (きざし)]」として、とりまとめています。


KIZASHI 番外編「2022 副業・兼業人材活用事例集 - 身近な事例から学ぶ 人材と企業の新しい『関わり方』-」

昨今の中小企業経営においては、新事業・新商品開発、新たな販売チャネルの獲得、IT・DX化、事業承継等の様々な経営課題について、社内で対応できる人材を確保しているケースは少なく、専門人材の確保が急務です。

その中で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるリモートワークの進展や大企業による副業の解禁等が、大企業の従業員やフリーランス等の働き方に新たな選択肢をもたらし、中小企業における副業・兼業人材活用の機運が高まっています。

そこで当局では、2023年5月にKIZASHI 番外編「2022 副業・兼業人材活用事例集 - 身近な事例から学ぶ 人材と企業の新しい『関わり方』-」を公表し、副業・兼業人材を活用した先進的な11の取り組みをご紹介しています。

https://www.kansai.meti.go.jp/2sangyokikaku/2022jirei.pdf