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”価値のある空間”で暮らしを変える~地域とともにDX - Digital / Deposで変革(X) - ~(ハンワホームズ株式会社)

外構は屋外と屋内をつなぐ空間であり、よりよい場所を創出するための重要な役割を担います。そんな外構の設計・施工を通じて「価値のある空間」の提供に尽力しているのが、ハンワホームズ株式会社です。

ハンワホームズ株式会社
設立 1994年
資本金 3,000万円
従業員数 77名
所在地(本社) 大阪府泉南市幡代3丁目838-1
#外構・エクステリア #価値のある空間 #DX

「価値のある空間」の提供を通じて豊かな暮らしを実現する

ハンワホームズ株式会社は、1994年に地域密着型の「街の外構屋さん」としてエクステリア工事業で創業しました。現在は「きっとみつかる、理想の暮らし」という企業理念のもと、一般住宅の外構工事、公園や施設・レストランの屋外空間の設計に加え、屋外家具の輸入・販売(DEPOS事業)も手がけます。令和4年8月に建替えた大阪本社の新社屋では、庭家具の展示ショールームを併設しており、敷地全体がEコマースでの商品PRの場となるとともに、商品を触れて体感することができる空間となっています。

同社の強みは外構工事業者でありながら、自らが発注者のみならず、空間を訪れる来場者の目線に立った「企画・提案力」と、施工、納品後のアフターフォローまでを行える「総合力」です。

そして、同社の売上は業界内でも屈指であり、近畿圏では第一位となっています。

「事業承継」ではなく「企業承継」

現社長の鶴厚志さんは2020年に先代から「企業承継」を行いました。事業は時代とともに変化していきますが、企業は持続的成長を目指すという観点から、鶴氏は事業承継のことを「企業承継」と呼びます。

ハンワホームズ株式会社 代表取締役 鶴厚志さん

同社は創業時からの屋外設計・施工企業としてのコアな技術を受け継ぎながら、地域のネットワークを大切にすることで、現在まで持続的な成長を続けてきました。 しかし、インターネットやSNSの普及により情報の大衆化がおこっている今の時代では、これまでの強みだけでは顧客の高い満足度は得られません。

このような時代においては、「事業力」ではなく「企業力」が重要です。 「顧客が多様な価値観を求める時代」において「企業力」を向上させていくため、同社が力を注ぐのは、「デジタル化の推進」(DX(※))です。

※DX
デジタルトランスフォーメーションの略称。企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

経済産業省『デジタル・ガバナンスコード 2.0』より

DXで目指すのは省人化ではなく、付加価値額の増加

鶴さんは事業を引き継いだ2020年から、顧客情報、工程・品質管理、社内のコミュニケーション、人材育成といった多岐にわたるもののデジタル化を進め、感覚に頼らず、データに基づいた判断をすることで、付加価値を生み出す土台としました。

例えば、顧客情報をデジタル化することで、今までの「顧客ー担当」の属人的な関係構築から、「顧客ー従業員ー企業」のトライアングルで顧客との長期的な関係を構築することができるようになります。また、コミュニケーションのデジタル化により、現場の職員との連携がとりやすくなり、個々の能力を把握し、最も力を発揮できる場所で最大限活躍してもらうことができるようになります。

しかし、デジタル化導入当初は、変化する事への抵抗感や管理されているという不安感から、社内の壁が多くあったといいます。鶴さんは、社員と綿密にコミュニケーションを取り、ゴールを明確に伝えていくことで社内の壁を乗り越え、現在までのデジタル化に成功しました。取組の根底にあるのは、顧客に徹底的に寄り添う気持ちです。

『日本の屋外文化、共創プロジェクト』

同社では、多様化する屋外文化や価値観を若者の視点で捉え直し、屋外文化発展の未来を考える共創プロジェクトとして、大阪芸術大学と産学連携授業を実施しています。日本の屋外空間を想定した商品提案に加え、3D設計まで行い、優秀作品は商品化も視野に入れるという課題解決型授業です。

地域と創るDEPOSブランドが育む、新たな「価値ある空間」が楽しみです。

課題解決型授業に取り組む学生と社員

KIZASHI[関西おもしろ企業事例集 - 企業訪問から見える新たな兆 (きざし)]

経済産業省近畿経済産業局は、近畿2府5県(福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)における経済産業省を代表する機関であり、経済産業施策の総合的な窓口機関です。年間 1,000 件以上にも及ぶ企業訪問を通じて、未来に向けて躍動する関西企業を発掘し、そんな企業の挑戦を、より良い未来を見据えた変化への「兆し」と捉え、「KIZASHI[関西おもしろ企業事例集 - 企業訪問から見える新たな兆 (きざし)]」として、とりまとめています。

2023年1月に発表された「KIZASHI vol.20 『不変と可変 揺るぎない価値観、絶え間ない挑戦』」では、事業環境の変化を前向きに捉え、絶え間ない「挑戦」を続ける中小企業11社に対しインタビューを実施し、その「挑戦(可変)」の裏に宿る、揺るがない「価値観(不変)」を大切にしている姿を特集しています。

https://www.kansai.meti.go.jp/1-9chushoresearch/jirei/jirei20.html