見出し画像

香りで情報の質を高め、コミュニケーションを豊かにする(株式会社アロマジョイン)

「香り」は記憶に直接的にリンクすることから、香りをかぐと、実体験を思い出すこともできる。香りをこうした高次元の情報としてデジタル化し、言葉や画像、音声に加えて、香りのコミュニケーションチャネルを作り出す。
この新時代の香りテクノロジーを目指し、香り制御技術のリーディングカンパニーとして、2012年に設立したのが、株式会社アロマジョインです。

・株式会社アロマジョイン
・設立 2012年
・資本金 8104万円
・従業員数 9名
・業種 IT、情報通信、機械、製造業
・所在地 京都府京都市伏見区治部町105番地 ACT京都
#アロマシューター  #香りメディア #ユーザー参加型プラットフォーム

新しい香りテクノロジーの時代へようこそ

創業者で代表の金 東煜(キム ドンウク)氏は、コア技術の研究開発に18年以上の年月を費やしてきました。そして、技術を誰にでも利用できるよう、パソコンやスマホ、VR、更にIoT装置で香りの時空間制御が可能な、嗅覚ディスプレイ「アロマシューター(Aroma Shooter®)」を開発しました。

アロマシューターには6種類の固形香料が入ったカートリッジが装着されており、これらをブレンドすることで、何種類もの香りを表現することができます。また、専用のソフトウェア を使用することで、映像や音響の変化に合わせて香りを瞬間的に切り替えることも可能です。

これらの機能を備えたアロマシューターは現在 、香りを加えたVRによる「エンターテインメント」、フレグランス製品を提供する店舗等で集客力を向上させる「デジタルサイネージ」、空間に香りを加えることで生産性の向上等の感覚を活性化させる「空間ソリューション」の3つの事業に展開されています。

AromaPlayer®のサービスイメージ

ユーザー目線の製品づくりへ

B to Bの事業だけでなく、「今後は個人ユーザーにも積極的に販売し、香りでつながる世界を体験して欲しい」とドンウク氏は語ります。従来よりも遠くまで香りを届けることができる新型のアロマシューターの開発や、クラウドファンディングを実施しているプラットフォームである「Kickstarter」にて、ユーザーが身軽に身に付けられるウェアラブルデバイスをプロモーションすることで資金調達に挑みます。

また、ものづくりだけではなく、今後は付加価値を付けたソリューションサービスの提案が重要であるとし、香り制御ソフトウェアやコンテンツの企画・開発および、香り付きコンテンツプラットフォームの構築・運営にも注力しています。


代表のドンウクさん

香りでつながる生活を当たり前に

ドンウク氏の出身地である韓国では、1980年にカラーテレビの放送が開始されました。当時、ドンウク氏の母が「カラーでテレビが見られる時代だから、いつかテレビから香りも出る時代が来るかも」と言ったことがきっかけとなり、北陸先端科学技術大学院大学で「香りの出るテレビ」の研究を始めました。

後に、博士課程において、分子レベルでの香りの制御に成功しました。さらに、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)で、五感情報通信の中の特に嗅覚のデバイスを作る研究者として、5年間の研究を行いました。その成果を研究領域から実用化し、社会に貢献させたいとの考えから現在に至ります。

同社は「嗅覚ディスプレイがあらゆるところに組み込まれ、かつ一人一台持つ時代と香りでつながる生活が当たり前になる文化と社会を実現する」を経営ビジョンに掲げており、今後も「嗅覚ディスプレイ」の製造販売を積極的に展開し、香りをソーシャルネットワーキングサービスなどにおいても共有できるような仕組みづくりの実現を目指しています。


KIZASHI[関西おもしろ企業事例集 - 企業訪問から見える新たな兆 (きざし)]

経済産業省近畿経済産業局は、近畿2府5県(福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)における経済産業省を代表する機関であり、経済産業施策の総合的な窓口機関です。年間 1,000 件以上にも及ぶ企業訪問を通じて、未来に向けて躍動する関西企業を発掘し、そんな企業の挑戦を、より良い未来を見据えた変化への「兆し」と捉え、「KIZASHI[関西おもしろ企業事例集 - 企業訪問から見える新たな兆 (きざし)]」として、とりまとめています。

https://www.kansai.meti.go.jp/1-9chushoresearch/jirei/jireitop.html

2023年1月に発表された「KIZASHI vol.20 『不変と可変 揺るぎない価値観、絶え間ない挑戦』」では、事業環境の変化を前向きに捉え、絶え間ない「挑戦」を続ける中小企業11社に対しインタビューを実施し、その「挑戦(可変)」の裏に宿る、揺るがない「価値観(不変)」を大切にしている姿を特集しています。

https://www.kansai.meti.go.jp/1-9chushoresearch/jirei/jirei20.html

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!